ビジョン、視界の霧が晴れてきた子どもたち?!
一昨日の奈良の朝は広く濃霧に覆われていました。
数メートル先の景色を見るのがやっとで、いつも見えているものも見えてこない。
視界が狭くなると、気持ちまでどんよりしてきます。
1枚目の写真は、まさにすっ~と霧が晴れていった瞬間。
見える喜び、光の有り難さ。日常で忘れていたものに気付かされます。
何より、ただただ気持ちがいい。
日々ビジョントレーニングのレッスンで子どもたちと向き合っていると、こういう感動の瞬間に沢山出会うことができます。
例えば春から一年生になる年長さんの男の子。
掲載している写真は、図形の形や大きさを真似して横に書く、模写のテストの変化です。
週一のレッスンを始めて6ヶ月目に入ったところですが、
トレーニングを頑張った成果が見事に現れています。
一般的には難易度が理解されづらいのですが、最初の図形、3本線の交わる図形は、子どもたちにとってとても難しいものです。
多くの親御さんがビジョンチェックの時に、「えっ、ふざけて書いているの?」という反応をされます。
線の交わり方の正確性の課題はありますが、まず3本線として書けるようになったことがとても大きな変化です。
3つの丸を重ねて書く図形、菱形、二重の三角形も、感動するほどの変化です。
この模写のテストは、形の認識のテストだと思われがちですが、実は両眼を思うように動かす眼球運動や、思い通りに手や体を動かす、「目と体の協応性」等がとても大きく関係しています。
この生徒さんも含め、うちのスタジオでは一切鉛筆などを使って書くトレーニングをしていません。
アフターの模写も、定期的なテストとして、一律のタイミングで行っているわけではありません。
日々目の動きや、体の使い方、バランスの取り方などの変化、成長を観ていて、
「こういうこともきっとできるようになっているはずだ」というタイミングで行ってもらっているのです。
なので私としては、結果だけみてびっくりすることはありません。
「やっぱりできるようになってる!すごいね!」と一緒に日頃の頑張りを認め合うだけなのです。
もちろん他の変化も一緒に起こっています。
ママさんが教えてくださったのは、
・字がきれいになってきた。(整ってきた)
・友達とけんかをしたりしても、途中で自分から気持ちの切り替えができるようになってきた。(仲直りしたり)
といった嬉しい変化。
もちろんこういう変化も日々のレッスンの中で感じていることなので、何を頑張ってくれている成果なのかをお伝えして、喜びを分かち合いました。
大切なことは、子どもたちの頑張るプロセス、それ自体。
我々大人に大切なのは、結果から逆算して褒めるのではなく、「プロセスを認め続ける」ことでよい結果に導いていくことだと思っています。
新型コロナウィルスの影響で、学校が休校となるなど、進学や進級を控えた子どもたちにとって大切な3月の過ごし方が難しい状況になってしまっています。
こういう時だからこそ、我々大人も、自分たちがすべきことをしっかり考えて、自分のできることを精一杯実直に行いつづけたいと思っております。