ボールの縫い目も捉える野球少年?!
新型コロナの影響が続く中、野球やサッカーなどスポーツに励む子どもたちにも、やっと練習や試合の機会が戻ってきました。
うちのスタジオに通う、ある小学5年生の野球少年。
自粛期間中は約3ヶ月、公園で友達と二人でするキャッチボールですら自粛していました。
「もし見つかったら、チームの皆が野球できなくなるから」と言っていた言葉はその子の素晴らしさを表わしています。
小4の冬にビジョントレーニングを始めた頃からいわゆる運動神経抜群で、もちろん野球でも活躍している子でした。
先日、「野球はどう? 試合もできるようになった?」と聞くと、
「うん、この前試合があって2-4で負けたけど、ヒット打った!」
「すごいじゃん、何か変わってきた?」と何気なく聞くと、
「うん、ボールの縫い目も見えるようになった!」「何かボールがよく見える!」と
凄く嬉しそうに答えてくれました。
「いつもトレーニング頑張っているからだね!」と二人で日頃の頑張りを共有しました。
全てがビジョントレーニングの成果だとは決していいません。
でももともと平均より高かった視機能(ビジョン)の能力が更に高まってきているのは間違いないと言い切れます。
例えば視線を動かす眼球運動が平面的にも、遠近含めた立体的(3D的)にも滑らかになり、よりスピーディに正確に動かせるようになり。
視覚で捉えた物に手足で反応する協調性もアップし、認識できる視野も広がってきています。
ボールを見る時の視点の置き方、目での捉え方、追い方などが上手になってきている成果だと思います。
プロ野球選手の言葉などを引き合いに出して、打つときには「ぼんやりと見ている」、そういう風に見ると打てるようになる。ということを子どもたちに何の注釈もなく伝えているメディア記事を目にすることがあります。
プロの実感としては間違っていないかもしれませんが、小学生年代の子どもたちへのメッセージとしては適切だとはいえません。
「状況に合わせて効果的にぼんやり見る」というスキルは視野の狭い子どもたちには特に難しいことで、真似をしてできるようになることではないのです。
僕が子どもたちへのトレーニングを重視する理由はここにあります。
単純に「子どものトレーニングの方が難しく、その分可能性が広い」からです。
子どもたちから学んだ観点は全てが大人のトレーニングにも応用できますが、
逆はできないことが多いのです。
運動が苦手な子と同様に、「運動に自信がある」子どもたちにも、もっとうちのスタジオのビジョントレーニングに出会ってほしいと願っています。
可能性が広いうちに、自分の課題に出会えることは、子どもたちの自信と謙虚さを育み、さらなる成長に繋がると信じています。