実体験と科学的証明 どっちが先か?
ビジョントレーニングというものに出会った時に、昔からよく考えていたことを思い出しました。
私は小さい頃から本を読むのが嫌いでした。ビジョントレーニングの検査を受けた時に、その理由の1つが、寄り眼が苦手なので近くの文字を読む時に疲れやすいことであることを知りました。
でもそれ以上に、「本を読むことが大切だ」と世間や大人が言うことに反発していたことが大きな理由です。(言い訳かもしれませんが)
少なくとも小2くらいにはそう思っていたことをはっきり覚えています。どうしようもなく変わった少年ですね。
「だって、本は誰かが自分の経験や体験や空想で書いたものなんだから、本を読む前に、自分もその人みたいに自分の体験、経験することを頑張ったらいいんじゃないか!」と思っていたのです。
もっと簡単に言えば、本読む時間があるなら、外で遊んだり、サッカーしたり、直接周りの人と話したりする時間につかった方がいいんじゃないか?
自分のことを頑張らないで、人の経験ばっかりを知ってもしょうがない!と。
なんだかこうかくと生意気に感じますね。でもおじさんになった私でも、当時の彼の主張を支持します。
もちろん本を読んで色々な人の考えを知り、視野を広げることはとても大切です。でもそれ以上に、自分自身が実際に経験すること、実際に対峙する人たちのことを大切にすることで学び成長することが多いと思っています。
ビジョントレーニングはまだまだ日本では認知の低い状態です。もっと多くの人に知ってもらいたいという気持ちはもちろんあります。
広く認知してもらうためには、「本当に良いものなのか?」という疑問に答えていかなければなりません。
そういう時に頼りになるのは、科学的に証明されていることや、著名人が良いと言っているといった情報です。
私もお客様として何かの商品やサービスを試すときにはそういう情報を参考にしています。
学生の時に、自分自身も科学的な実験をしたことがあります。例えば、有酸素トレーニングがサッカーのパフォーマンスに与える影響など。立証するために必要な被験者を集めて、協力してもらい、有意な結果が出れば論文として発表できるのです。
こういった実験でもいえることですが、実験の前に、「有酸素トレーニングはサッカーにとって大切なのではないか?」と実体験の中から感じたり、発見したことが先なのです。
実験はあくまで、それを後で裏付けたに過ぎないのです。(勿論、世の中には実験をしている中で新たな発見が見つかるケースもありますが)
だから私はやっぱり、自分の目で見て、やってみて、感じたことを大切にしていきたいと思います。子どもたちにも、困っておられる大人の方々にも、自分自身でのチャレンジを大事にしていってもらいたいと思います。
ビジョントレーニングでも、目の前の一人ひとりと向き合うことを大切にして、実体験を楽しみながら増やしていきたいと思います。