見方をかえる ビジョントレーニング
身近にこんなお子さんはいませんか?
・本を読むのが嫌い。(苦手)
・学校の宿題をしようと机に向かうとやたらと目を擦ったりしている。
・漢字を書くのが苦手で、変な形の漢字を書く。
・連絡帳の字が薄く、字形がグチャグチャで読めない。
・九九の暗唱はできるのに、教科書やワークで書かれたかけ算の式になるとわからないという。
・ドッチボールなどの球技が苦手で、ボールをよけたりキャッチできない。
など
これらのことが学校や家庭で起こると、おそらくほとんどの場合周りの大人は怒っています。
なんでうちの子はこんな簡単なことができないんだろう?
他の子はできているはずなのに、うちの子には勉強が向いてないんだろうな。
球技が苦手なのは、うちの子の運動神経が悪いからだからしょうがないか。
と思いながらも、「なんで努力しないの?」という怒りがわいてくるのです。
日本人は特にだと思いますが、できないことがあると漠然と努力不足など、その子、その人の「気持ち」の問題にしたがる傾向が強いようです。
気持ち=自分には理解できないこと→わからない、でもなんだか腹がたつといった感じです。
でも理由がある場合があるのです。
上記の例の多くの場合に、眼の見え方に問題がある場合があります。
一生懸命見ようとしても文字が二重にみえてしまっていたり。読んでいる文章の文字を自分では追いかけているつもりなのに、眼球がうまく動かないので文字を見失ってしまったり。
眼の動き、眼球運動に問題がある場合もあるのです。
九九の暗唱ができるのに、教科書などに書かれている問題になるとできなくなる子も多くいます。
そんな時、周りの大人は、「この子は面倒くさがりだから書こうとしない」とか、
「知っているはずなのにやろうとしないのは、集中力がないからではないか」
などと捉えてしまいがちです。
でもこの場合も、見ることに課題があるから、書かれているものを見てなにかをするのが苦手なのかもしれないのです。
もしそんなお子さんがいたら、ぜひ「この子にはどう見えているのかな?」という眼差しを向けてあげてほしいと思います。
その眼差しがビジョントレーニングの始まりです。
だからこそ、私はビジョントレーニングを眼のトレーニング方法だとは思っていません。
周りの大人が、その子の立場になって、どうやったら今できないことが少しでもできるようになるのか?と探ってあげること。
大人のビジョン、見え方、見方が試されているのです。
ぜひ一緒に見方を変えて、もっともっと子どもたちの味方になっていきましょう!