股関節の病気を3年間で乗り越えた3歳の誕生日!
あれは、娘が生まれてまもなくのこと。
生後1ヶ月の訪問検診での助産師さんの言葉から始まりました。
「ちょっと股関節の動きが硬いみたいですね。」
念のため専門の病院で診てもらうことを勧めてもらいました。
今思えば、「あの助産師さんのお陰だった」と夫婦で大きな感謝をかみしめました。
助産師さんの言葉を信じて、すぐに病院に行ってみると
「臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)という初めてきく病名を告げられました。
簡単に言うと、股関節の骨の成長不全で、股と足の接続が悪く、今後歩行などに困難が生じる可能性があるとのことでした。
股関節の角度の基準 25度に対して、娘の角度は10度以上も大きく、脱臼なども起こりやすい状態だと言われました。
改善がされない場合は、0歳の間にコルセットを巻いたり矯正していく必要が出てくると。
まさかのことに大きく動揺したことを覚えています。
お医者さんから、「早く発見できたことは本当に良かった。改善していくこともできる」と言ってもらえた言葉を信じて、努力できることは娘と一緒にやっていこうと決意しました。
最初はできるだけ抱っこをして、股関節をM字の適切は形に保つようにしました。
オムツを替える時もできるだけ足を伸ばしたり、引っ張らないようにする。
簡単そうで日々のこととなると負担に感じることもありました。
半年くらい経った再診で、「かなり改善されていますよ!頑張りましたね」と言われ、コルセットは巻かなくてよいと言われた時は、少しだけほっとできました。
1歳を過ぎ、歩けるようになってからは、とにかくバランスよく両足を使って歩くことを心がけました。
でも歩き出してみると、かなりのO脚で、まるで足が横からついているような状態でした。
「本当に改善されているのかな? まっすぐになるのか?」と不安は消えません。
それでも、やれることを一緒に楽しみながら続けていこうと思いました。
4階のマンションまでの上り下りも一緒にするようにして、気がつけばもらったベビーカーは3年間で2、3回しか使いませんでした。
(今でも、公園に遊びに行った時も「何が楽しかった?」と聞くと、
「階段!」と答えるほどの階段好きに育ちました。)
2歳を過ぎて、積極的に歩いたり運動することが当たり前になり、股関節の病気のこともあまり意識しなくなった頃、
娘の足が明らかにまっすぐになっていることに気がつきました。
経過観察で定期的に通う病院でも、少しずつ改善が確認でき励みになりました。
そして今月、娘の3歳の誕生日の翌日。
最終の確認ということで、病院で診てもらいました。
「もう大丈夫だと思いますよ、今日で通院は最後にしましょう」と言っていただけたのです。
股関節の角度も両足とも基準値内に入り大きく改善されていました。
娘にとっても、私たちにとっても最高の誕生日プレゼントになりました。
僅か生後1ヶ月の段階で、僅かなサインをキャッチしてくださった助産師さんには心から敬服します。
ビジョントレーナーとして子どもたちと向き合う僕にとっての理想でありお手本です。
子どもたちの可能性を広げるためにも、
早期に、僅かなことからでも、好不調を感じ取れる観察眼。
医学的な治療や対処ではなく、その子(人)の努力で伸ばせる部分と向き合う指導力。
これからも大切な部分を見失わずに、子どもたちと一緒に成長していきたいと思います。