目線や表情を観る大切さ
掲載した写真は、娘がなかなか寝付けず大泣きをした時に、膝に抱っこして大好きなバナナを食べてもらっている時のものです。
写真のようなアングルは私にとってとても苦痛なものです。
娘の目線や表情が見えないからです。
だからこの態勢で食べてもらうのは私にとっては結構難しい技です。
抱っこの姿勢が崩れると娘は落ち着かないし、
でもしっかり正面に座ってもらうと、スプーンでバナナを口元に運びながら、娘の目線や表情をのぞき込むのが難しくなるのです。(結構体幹もつかいますね)
一度、目線や表情が見えない状態でスプーンをむけてみました。
娘は上手にパクりと食べましたが、こちらが気持ち悪くてしかたなかったです。
ただただロボットや人形の口元にバナナを運ぶ作業をさせられている気持ちになりました。
目線や表情を観て、
娘が食べたいと思ったタイミングを感じ取って、
娘が口を開けるリズムにあわせて、スプーンを口の中のほどよいところまで
運んであげる。
パクリと咀嚼してくれたら、タイミングよくスプーンを抜いてあげる。
何気ないことかもしれませんが、目線や表情を観ていないとできないことです。
食べるということに限らず、本人のタイミングやリズムに合わせるということもとても大事なことです。
誰しも、いくら美味しいものであっても、食べるタイミングやリズムを人に決められたら不味いと感じる時もありますよね。
子育て、教育、スポーツ、学校の現場などで、
この「目線や表情を観ない」ことによる不具合が沢山起こっているように感じます。
子どもたちが学校での勉強や、塾の宿題、スポーツの練習を、「やらされている」と感じてしまう原点もここにあると思います。
私は、「させる」という言葉が大嫌いです。
この言葉をつい使ってしまうと、言動も「させる」指導につながってしまうと強く実感しているからです。
なので冒頭の文でも、「娘に食べさせる」という表現も使っていません。これはもう5年以上仕事も含めて実践している習慣です。
自分から学習やスポーツを楽しむ子でいっぱいにしていくためにも、目線と表情を大切にして、子どもたちを「観て」いきたいと思います。