「できないことがある」喜び
娘の成人式はまだまだ遠い先の話。
昨日1歳3ヶ月を迎えた彼女はこれからどんな人生を歩んでいくのだろうか。
よちよち歩きを始めた娘と外で一緒に歩きはじめた喜び。
出かける前には自分で靴を持ってきて、「早く歩きにいこう!」とでも言っているように
親の重い腰をおしてくる。
近くの公園までは300mくらい。
キャッキャ、キャッキャとはしゃいで歩き続ける。
どの程度の歩幅、テンポがちょうど良いのか探りながら、小さな手に大きな手を添えて
一緒に歩く。
この子にとっては大人の3㎞に相当するのだろうか?と思う時間をかけて公園に到着する。
自分で歩けるようになったことが、嬉しくてたまらない気持ちが伝わってきて、こっちまで嬉しくなってくる。
ただただ今の喜びを一緒に満喫していればいいのに、ふと大人の頭が勝手な疑念をもつ。
「この子も2、3歳くらいになったら、歩くことに飽きて、抱っこをせがみ出すのだろうか?」
そんなことを考えている時。
公園についた。
そろそろ抱きかかえて、遊具の方にでもつれていこうと思ったら、必死に抵抗して下ろせと言っているようだ。
直ぐさま、公園脇の階段に向かい、手すりを使って一人で上りだした。
文字通り、1段1段、一歩一歩、ワンステップ、ワンステップを一生懸命に上っていく。
さっきの大人の勝手な疑念が恥ずかしくなった。
歩くとか歩かないの話ではなく、この子は今「やりたいという気持ち」、「できる喜び」を表現してくれている。
歩けるようになって、目の前に障害物や段などがあったら、それを乗り越えてみたいと思う。
これは本能と呼ばれることもあるかもしれないけど、人がもっている純粋な気持ち。
6段くらいの階段を手すりを使って上ってみたが、降りるのはどうやっていいか分からないというのが彼女の今。
これからまた、降りられるようになって、走れるようになって、ジャンプできるようになって。。。
どんどん次のステップに挑戦していくのだろう。
そういう前向きな気持ちで見守ってあがることが大人にできることだと気付かせてもらった。
できるようになったことに「飽きる」のは当たり前。「次はこんなことしてみたら?」とそれとなく提案できる親であり、コーチでありたい。
小学生になっても、高校生になっても、二十歳になっても。
やりたいこと=できないことはきっとある。
やりたいという気持ちとできた喜びを持ち続けられるためにも、
「できないことがある幸せ」が分かる子になってほしい。
そう、今のままの気持ちに正直に素直に育ってほしい。
子どもたちには、そんな気持ちをもったまま成人式を迎えて、大人のスタートを切ってほしい。
そのためには、まずは私たち大人が、「できないことがあることを隠さず、恥じずに」チャレンジし続ける大人にならなくてはいけない。
子どもたちと一緒なら頑張れそうだ!
さあ、今年も頑張ってみよう!!